物流 × IT技術
IT技術を取り入れることによって、物流業界を“誰でもできる”“見える”仕組みに改革。
導入 :telesa-reserve
取材先 :大塚倉庫株式会社 東京支店首都圏中央センター
取扱商品:医薬品、飲料、食品
今回は、IT技術を取り入れることによって、物流業界を”誰でもできる””見える”仕組みに改革した大塚倉庫株式会社 東京支店首都圏中央センター 遠藤 大様にお話をお伺いしました。
Q:大塚倉庫様の会社概要を教えてください。
遠藤様:大塚倉庫株式会社は創業以来、一貫して医薬品・食品の物流を中心に事業展開を行っています。大塚グループの医薬品、飲料・食品、日用品の3分野に特化した共通プラットフォームを構築し、外部メーカーとの共同物流により、最適なロジスティクスの提供を推進。近年では、ITを駆使したコネクティッド・ロジスティクスを実現し、物流の革新に挑戦しています。
配送業務や倉庫業務にITを取り入れることで物流品質の向上を図っており、東京支店は南関東を中心に配送している同社最大規模の拠点となります。
デジタルの力でドライバーにやさしい物流センターになりたかった。
Q:telesa-reserve導入前の課題を教えてください。
遠藤様:どこのセンターも同じだと思いますが、朝にトラックが集中してしまい来場順で車両荷卸しを行っていました。車両が渋滞するのは勿論ですが、事務所が入場車両の情報を取りまとめており、入出荷現場では、最終的な入庫台数・入場予測時間・入場予定運送会社・車格など情報共有がうまくいかないケースもありました。
Q:他の課題もありましたか。
遠藤様:ドライバーも卸時間が不明瞭だと何時まで待機するかわからないので、相当ストレスが溜まっていたと思います。私たち現場の人間も少しでも早く卸してあげようと無理をしたり、 来場順にキチンと車両誘導しないとトラブルの元にもなりますので、相当なストレス抱えながら作業しておりました。
システムのみならずコストもやさしかった。
Q:telesa-reserve導入の経緯と決め手をお教えください。
遠藤様:まずは圧倒的に導入コストとランニングコストが他社と比較して安価だったことです。さらに導入を検討していた伝票効率化サービス(telesa-delivery)や他のシステムとの将来連携が見えていたのが決め手となります。
Q:類似サービスとの比較検討はありましたか。
遠藤様:バース予約システムは類似サービスが多々ありますが、積載商品がわかるのがよかった。医薬品と飲料、食品では作業手順も違うため、コストのみならず機能面でも優位性があったため採用させてもらいました。
Q:telesa-reserve導入する際に貴社内部で課題・修正事項はありましたか。
遠藤様:入場受付時のiPadに慣れていないドライバーもいるので、視覚的に手順が想像できる説明書を用意しました。
待機時間削減のみならず、作業関係者のイメージUP
Q:telesa-reserve導入後の効果はいかがですか。
遠藤様:車両待機は激減しました。ほとんどのドライバーがスムーズに積み降ろししております。音声通知機能なども倉庫作業の効率アップにつながり、車両の渋滞解消のみならず様々な付随効果があったのは驚きでした。
・最適な倉庫人員配置による倉庫吸い込み速度アップ
遠藤様:医薬品の車両が何時に何台、飲料・食品の車両が何時に何台と前日に正確に把握することが可能となったことで、どこの時間帯・受け入れフロアーに人員を多く配置すればいいかが計画的にできるようになりました。それにより検品時間が早くなるので、結果的にバースの接車時間も短くなり効率的な倉庫運用が可能となりました。
遠藤様:更に現場の全員が前日から車両情報を共有しているので、朝の作業イメージが付きやすくなり全体最適にもなりました。
Q:システム・機能等でのご要望など、些細なことでも結構ですのでお教えください。
遠藤様:車両情報が可視化されて効率化につながっております。センターによって割り当てられる車格を個別に設定することができれば、さらにバースを効率的に使用することができるようになると思います。
Q:貴社が取り組んでいる物流改善がありましたらお教えください。
遠藤様:どうしても予約をしていないドライバーが来場することがあります。繁忙期などの庸車先に多いのですが、常に次回から予約していただくように啓蒙活動をしております。予約なしの場合、最低でも30分程度は待機が発生してしまうので、1人でも多くのドライバーに予約して来場いただくことで運転時間を少しでも確保するのが、日本全体の物流2024年問題解決につながっていくと思います。
Q:今後TSUNAGUTEに期待することがありましたらお教えください。
遠藤様:近い将来には自動運転が普及してくると思いますので、telesa-reserveと自動運転システムとの連携ができるようになることを期待しています。
以上